今週のお題「馬」

「馬」と聞いて、まず思い出すのは――
実は、こぶたんのちょっと苦い子どもの頃の記憶です。
■ 馬刺しが大好きだった、あの頃
こぶたん、小さい頃は馬刺しが大好きでした。
といっても当時は、それが「馬の肉」だとは知らず、
「刺身だよ」
とだけ教えられていたので、
ずっと魚だと思って食べていました。
幼いって、そういうものですよね……。
■ スーパーへ行く道にいた、お馬さん
家から歩いて10分ほどのところにスーパーがあり、
そこへ行く途中のお家のお庭で、馬を1頭飼っている家がありました。
そのお馬さんが、まあ人懐っこい。
近くに行くと、のそのそっと寄ってきてくれて、
触らせてくれるのが嬉しくて。
「おうまさ〜ん♪ おうまさ〜ん♪」
と、通るたびに声をかけていた記憶があります。
■ ある日、いなくなった
でも、いつの日からか
そのお馬さんを見かけなくなりました。
「いないなぁ……」
と不思議に思いながらも、
しばらくは特に気にしていなかったこぶたん。
■ 父の一言で世界がひっくり返る
ある日、父と一緒にスーパーへ買い出しに行ったとき、
ふと思い出して聞いてみました。
「ねえ、あのお馬さん、最近いないよね?」
すると父は、特に間も置かずに一言。
「お肉になったんだな」
……。
「お肉??」
意味が分からず固まるこぶたんに対して、
父は構わず、あれこれ説明を始める。
■ 馬刺し=馬の肉、を知る瞬間
その説明の中で、
こぶたんは人生で初めて理解しました。
馬刺しは、馬の肉だということを。
さっきまでの世界が、
音を立てて崩れた瞬間でした。
■ ギャン泣きする娘と、うろたえる父
「パパぁぁぁー!!
キライだもん!!」
その場で、盛大にギャン泣き。
父は完全に想定外だったようで、
めちゃくちゃうろたえていました(笑)
今思えば、
あれは父も悪気があったわけじゃないんですよね。
■ 生きるって、そういうこと
幼いながらに、
「生きるって……なんか大変なんだな……」
と、よく分からない衝撃を受けた日でした。
それ以来、
こぶたんは馬刺しを食べられなくなりました。
いや、正確に言うと――
食べようと思えば、食べられる。
理屈も分かる。
でも、脳内にあのお馬さんが出てくる。
結果、箸が止まる。
今なら分かります。
命をいただくことの大切さ。
食べ物への感謝。
……分かる。
分かるんだけどさぁ……。
情緒が追いつかない時って、あるよね!?(笑)
あのお馬さんを思い出すたび、
心の中の幼少期こぶたんが
「おうまさ〜ん♪」
って駆け寄ってくるので、
今日も馬刺しはスルーです。
大人になるって、
何でも食べられるようになることだと思ってたけど、
逆に“食べられなくなるもの”が増える場合もあるらしい。
そんなことを学んだ、
こぶたんの「馬」の思い出でした(笑)